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ハングルを奪った日帝の嘘

【正論】拓殖大学客員教授・藤岡信勝 日本がハングルを学校で教えた 2010.8.18

李朝時代の朝鮮が「粗末な木造家屋」であったことは、朝鮮の外交顧問であったアメリカ人のスティーブンスさえ、日露戦争のあとで、次のように述べていたことからわかる。


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「朝鮮の王室と政府は、腐敗堕落しきっており、頑迷な朋党は、人民の財産を略奪している。そのうえ、人民はあまりに愚昧(ぐまい)である。これでは国家独立の資格はなく、進んだ文明と経済力を持つ日本に統治させなければ、ロシアの植民地にされるであろう」

朝鮮の近代化は、日韓併合後の日本統治によって初めて実現した。日韓併合100周年に当たっての菅直人首相の謝罪談話を推進した仙谷由人官房長官は8月4日、日本の「植民地支配の過酷さは、言葉を奪い、文化を奪い、韓国の方々に言わせれば土地を奪うという実態もあった」と発言した。あまりの無知に開いた口がふさがらない。ここでは、日本が朝鮮人から「言葉を奪った」という官房長官の妄想についてだけとりあげる。

日本統治時代、朝鮮半島に在住した日本人は、人口の2%に過ぎない。2%の人間がどうして他の98%の人間から、土着の言葉を「奪う」ことができるのか。
仙谷氏は、日本統治下の学校で日本語が教えられたことを、誤って朝鮮語を「奪った」と一知半解で述べたのかもしれない。それなら、この謬論(びょうろん)を粉砕する決定的な事実を対置しよう。

韓国人が使っている文字、ハングルを学校教育に導入して教えたのは、ほかならぬ日本の朝鮮総督府なのである。
李朝時代の朝鮮では、王宮に仕える一握りの官僚や知識人が漢文で読み書きをし、他の民衆はそれができないままに放置されていた。ハングルは15世紀に発明されていたが、文字を独占していた特権階層の人々の反対で使われていなかった。それを再発見し、日本の漢字仮名まじり文に倣って、「漢字ハングル混合文」を考案したのは福沢諭吉だった。


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日韓併合時代の授業
朝鮮の学校では、1930年代にも、日本人が作った国語辞典『朝鮮語辞典』で朝鮮語の勉強が続けられていた。


画像は日韓併合時代の朝鮮語の教科書「普通学校朝鮮語読本」


当時の教科書の画像です。併合下でもハングルを教えていた証拠です。


日本人(福沢諭吉)が初めて漢字ハングル混合文を考案してハングル活字を作り、日本人(井上角五郎ら)が1886年に初めて漢字ハングル混じりの新聞『漢城週報』を発行した。




併合した当時は、朝鮮人が作った辞書も全くなかった。
19世紀末に仏と露と英によって粗末な朝鮮語辞典が作られたようだが、
本格的な『朝鮮語辞典』は1920年に日本人(朝鮮総督府)によって完成された。


画像は日本の国立国会図書館にある
「朝鮮語辞典」:朝鮮総督府編(大正九年〔1920〕3月30日発行)の初版





画像は日韓併合時代の朝鮮語の教科書「高等朝鮮語及漢文読本」


以上のように、日本は朝鮮の言葉を奪ったどころか、朝鮮に朝鮮語を与えて普及させたのだ。

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